歯科コラム

まず結論からお伝えすると、歯槽膿漏は「進行した歯周炎」のことを指します。

「歯槽膿漏（しそうのうろう）」という言葉は昔から一般的に使われてきましたが、現在の歯科医療では「歯周炎（ししゅうえん）」という医学用語が標準です。

つまり、両者はまったく別の病気というわけではなく、言葉の違いと進行度の違いによって使い分けられているのです。

歯周炎は、歯ぐきの炎症によって、歯を支えている骨（歯槽骨）までダメージが及ぶ状態のこと。

症状が進行すると、次のようなトラブルが現れます。

• 歯ぐきが赤く腫れる

• 歯みがきや食事で出血する

• 歯が浮いたような感覚がある

• 歯がグラグラする

• 口臭が強くなる

この状態を放置してしまうと、歯槽骨が溶けてしまい、最終的には歯を失う可能性もあります。

一方の「歯槽膿漏」は、歯ぐきの炎症が進行し、膿がたまったり、歯が大きくぐらついたりといった、重度の歯周炎を表す言葉です。

「歯槽膿漏＝膿が漏れる」という文字通り、症状がかなり進行した段階を意味します。

昔の言葉ではありますが、今でも患者さんの間ではなじみ深く、症状の重さを伝える表現として使われることが多いです。

予防歯科の立場から見ると、「歯周炎」と「歯槽膿漏」の呼び方の違いよりも、いかに早く気づいて対処できるかのほうがずっと重要です。

歯周炎は、初期のうちに治療とセルフケアを徹底すれば、進行を止めることができます。

ところが、自覚症状が少ないため、「気づいたときには歯槽膿漏まで悪化していた」というケースも少なくありません。

だからこそ、定期的な歯科受診とプロによるメンテナンスがカギになります。

「なんとなく歯ぐきが気になるけれど、どこに相談すればいいのかわからない」

「痛みがないから大丈夫だと思っているけれど不安」

そんな方は、ぜひ西新宿の当院へご相談ください。

当院では、歯周病のリスクチェックや歯周ポケットの測定を行い、お口の状態に合った予防プランをご提案しています。

早期の段階でケアを始めれば、将来的な歯のトラブルを防ぐことができます。