歯科コラム

歯槽膿漏は、歯周病が中～重度に進行した状態のこと。

歯ぐきの炎症が慢性化し、歯を支えている骨（歯槽骨）が少しずつ溶けていくことで、歯がグラついたり、最終的には抜け落ちてしまうこともある怖い病気です。

しかし、痛みがないまま進行することが多く、「気づいたときには手遅れだった」というケースも少なくありません。

喫煙と歯槽膿漏には、深い関係があります。

その理由は、大きく分けて3つあります。

1. 血流が悪くなり、歯ぐきの抵抗力が下がる

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、歯ぐきに十分な酸素や栄養が届きにくくなります。

その結果、歯ぐきが本来持っている防御力が低下し、炎症が起こりやすくなるのです。

2. 出血しにくくなり、症状に気づきにくい

歯周病の初期症状といえば「歯ぐきの出血」がよく知られていますが、喫煙者は血流が悪いため、出血が少なくなる傾向があります。

そのため、「大丈夫だろう」と見過ごしてしまい、気づかないうちに歯槽膿漏が進行してしまうリスクがあります。

3. 治療しても治りにくい

喫煙していると、傷の治りも遅くなるため、歯周病治療の効果が十分に得られないことがあります。

歯ぐきの回復が遅く、再発もしやすいため、治療の継続が必要です。

喫煙者の方の中には、「しっかり磨いているから大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。しかし、歯槽膿漏は歯ブラシだけでは防ぎきれない病気です。

とくにタバコを吸っている方は、歯ぐきの異常に気づきにくいため、定期的なプロフェッショナルケアが欠かせません。

当院では、歯槽膿漏の早期発見と予防を目的とした「予防歯科」に力を入れています。

• 歯周ポケットの深さや出血のチェック

• 歯石・バイオフィルムの除去

• 喫煙の影響を踏まえたセルフケア指導

• ご希望があれば禁煙サポートのご案内も可能です

喫煙習慣がある方も、まずは「現状を知る」ことから始めてみませんか？

すぐに禁煙できない場合でも、歯ぐきを守るための対策はできます。

「タバコを吸っているから歯医者に行きづらい」

そんなふうに感じている方でも、当院では責めるのではなく、“今できるケア”を一緒に考えることを大切にしています。

西新宿で歯ぐきの不調や口臭にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

お口の状態をしっかり確認し、必要なケアをご提案いたします。