歯科コラム

歯周病は、歯と歯ぐきの間に入り込んだ細菌が、歯ぐきや歯を支える骨（歯槽骨）を少しずつ破壊していく病気です。

進行はゆっくりですが、初期にはほとんど痛みがないため、気づかないうちにどんどん悪化してしまうのが特徴です。

放置していると「歯がグラグラする」「噛めない」「口臭が気になる」といった症状が現れ、やがて歯を失うリスクも出てきます。

1. 歯ぐきの腫れや出血が慢性化

歯みがきのたびに血が出るようになり、腫れも治まらなくなります。これは細菌による炎症が進行している証拠です。

 

2. 歯ぐきが下がる（歯肉退縮）

炎症が続くことで、歯ぐきが徐々に下がり、歯の根元が見えてくるように。見た目にも影響が出て、知覚過敏を起こしやすくなります。

 

3. 歯がグラつく

歯を支える骨が吸収され、やがて歯がしっかり固定できなくなってきます。最終的には自然に抜け落ちてしまうことも。

 

4. 強い口臭

歯周病菌の出すガスや、膿がたまることで強い口臭が発生しやすくなります。本人は気づきにくいですが、周囲には不快感を与えることも。

 

5. 全身への悪影響

最近の研究では、歯周病が糖尿病・心疾患・脳梗塞・早産など全身の健康にも関わることがわかってきました。口の中の病気だからと甘く見てはいけません。

歯周病は“静かに進行する病気”です。

痛みが出たときには、すでにかなり進行しているケースも少なくありません。

西新宿の当院でも、「気づいたら歯がぐらついていた」「噛むと痛くて来院したら、もう抜歯が必要だった」というご相談が後を絶ちません。

一度歯周病が進行してしまうと、失った骨や組織を元に戻すのは簡単ではありません。

だからこそ大切なのは、早期発見・早期治療、そして予防です。

当院では以下のような予防歯科メニューを提供しています：

• 歯周ポケットの測定と記録

• 歯石やプラークの除去（スケーリング）

• 歯ぐきの状態に応じたセルフケア指導

• 定期的なメンテナンス（SPT）

患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせて、無理のないペースでケアを進めていきます。