歯科コラム

知覚過敏とは、冷たいもの・熱いもの・歯ブラシの刺激などに対して、歯が一時的に“しみる”“痛む”ように感じる症状のことです。原因の多くは、歯の表面を覆うエナメル質の摩耗や、歯ぐきの退縮によって象牙質が露出してしまうことです。

露出した象牙質には無数の小さな管（象牙細管）があり、その中を刺激が伝わることで神経が反応し、「しみる」痛みを感じるようになります。

歯槽膿漏（進行した歯周病）になると、歯ぐきが下がってしまう「歯肉退縮」が起こります。その結果、本来は歯ぐきの中に隠れている歯の根元（象牙質）が露出し、知覚過敏を引き起こしやすくなるのです。

さらに歯槽膿漏が進行すると、歯を支える骨（歯槽骨）まで吸収されてしまうため、歯の根がむき出しになる範囲が広がり、知覚過敏の症状も強くなる傾向があります。

つまり、知覚過敏が“サイン”となって、歯槽膿漏の進行を知らせてくれるケースもあるということです。

「なんとなく最近しみるけど、そのうち治るかな…」

「歯磨きのときに少ししみるだけだから大丈夫」

そうして症状を放置してしまうと、実は歯ぐきの奥で歯槽膿漏が静かに進行していることがあります。

当院でも、知覚過敏の相談で来院された方が、実は中程度の歯周病だったというケースは珍しくありません。知覚過敏の裏にある“本当の原因”を見極めるには、歯科医院での精密な検査が欠かせません。

西新宿にある当院では、以下のような流れで知覚過敏と歯槽膿漏の関連を診断・ケアしています。

1. 歯周ポケットの検査・出血の有無のチェック

　歯ぐきの状態を確認し、歯槽膿漏の進行度を把握します。

2. 象牙質の露出部に対する処置

　知覚過敏が強い部位には、専用のコーティング剤や薬剤を塗布して刺激をブロック。

3. 歯石除去・歯周病治療

　歯ぐきの腫れや炎症の原因である歯石やプラークを除去。

4. セルフケアの見直し

　強すぎるブラッシングや、合わない歯磨き粉が原因になることもあるため、日常ケアのアドバイスも行います。

知覚過敏も歯槽膿漏も、早期に対応すれば軽度の処置で改善が可能です。

逆に放置すると、症状が慢性化したり、歯を支える骨が溶けてしまったり取り返しのつかない状態になることも。

「最近、冷たい飲み物がしみるようになった」

「歯ぐきが下がってきた気がする」

そんな小さな変化も、歯槽膿漏の入り口かもしれません。

西新宿で歯医者をお探しの方へ。

当院では、予防歯科を通して「しみる」「歯ぐきが腫れる」といったお悩みに丁寧に対応しています。

「原因がわからないけど、なんとなく不安」

「放っておいていいのかわからない」

そんなときこそ、お早めのご相談をおすすめします。